会話の中で面白い話を思い出したり、
「あ、今こうツッコミをいれたら絶対笑い起きるな」
と思ったとしても、
なんか空気に合わないからやめとこ・・・
そう言ってせっかく笑いが取れるようなところでもなんとなく止めてしまうという経験はあるでしょうか?
確かに面白い話やボケ・ツッコミを始め、笑いを取るということは場の空気を読むというのが必要不可欠になってきます。
空気を読まないと面白くない上に「失礼」に当たる場合もあるのです。
今回は場の空気を読んだ笑いの取り方に関する1つの大きな指標について紹介したいと思います。
笑いの松竹梅
今回紹介するのは、笑いの「松竹梅」という3段階のレベル分けです。
この指標はそもそもビジネに於いて「失礼にならない笑いの取り方は何か」という問いに答えるために考えられた指標です。
松竹梅は料理や飲み物などモノのレベルを3つに分ける標準的な方法で、レベルが高いものから順に「松」「竹」「梅」と言われており、
これを「笑い」に対して当てはめたのが今回のお話です。
笑いの松竹梅を頭にいれて適切に使い分けることができればおけば、
せっかく笑いをとったのに
「この人失礼だな」
とは思われないので、ぜひチェックしてください。
「梅」の笑いとは
松竹梅における一番下のランクである「梅」の笑いとは、
他人をいじる笑い
です。
面白い話やツッコミをする時、多くの場合は「人」が笑いの対象になります。
たとえ見ず知らずの人間だったとしても他人をいじり、貶めるような話の展開や指摘の仕方は、レベルが一番低い「梅」に分類されます。
シチュエーション別でどのレベルの笑いを取るべきかについては後述しますが、梅の笑いが許容される場面は限られており、多くの場合で「失礼」と取られかねません。
「竹」の笑いとは
松竹梅の真ん中のランクである「竹」の笑いとは、
自分をいじる笑い
です。
ツッコミの10分類で取り上げた「自己ツッコミ」の類や、面白い話の中でも自分が経験した恥ずかしいことや失敗など、自分を貶めることで笑いを取ることは「竹」のランクに分類されます。
竹の笑いは、他の誰でもない自分を傷つけるだけなので「失礼」とは思われませんが、話の内容によっては相手から「仕事ができない人」などと思われる可能性もありますし、「かわいそう・・・」と心配されてスベってしまうというリスクも存在します。
内容と相手の心境、場の空気をしっかり見極めて使っていく必要があります。
「松」の笑いとは
松竹梅の一番上に位置する「松」の笑いですが、もうお分かりの通り、
誰もいじらない笑い
です。
人ではない何かに関する笑いこそが最も上品な笑いと考えられており、誰も傷つけることがないため「失礼」と思われる心配も必要ありません。
どのようなシチュエーションでも通用する笑いですが、「人」を中心としていないためハプニングやミスといった違和感が起こりにくく、面白いネタになることが少ない難易度の高い笑いです。
もし「松」の笑いになるネタを仕入れることができたら、大事に育てて鉄板トークとして使えるように温めておきましょう。
シチュエーション別の使い分け
笑いの松竹梅によるレベル分けについて紹介しましたが、次はこれをシチュエーション別に使い分ける時の考え方について説明します。
合コンで使える笑い
「笑いを取る」という行為が最も必要とされるのは、おそらく合コンのような男女が入り混じる会だと思います。
面白いということがモテるに直結するため、男は鼻息荒く笑いを狙ってくるでしょう。
そんな時でも極力「松」もしくは「竹」の笑いを使うようにしましょう。
ただし「梅」の笑いでも、参加者がいじりの対象となり、対象となった人が十分受け身を取れるようなオイシイネタですあれば使っても問題ありません。
合コンは男同士で持ちつ持たれつのところがあると思うので、いじった人も「面白い」と思ってもらえるようなネタではないと、聞き手側も素直に笑えません。
ビジネスで使える笑い
商談の際のアイスブレイクや大人数の前でのスピーチなど、ビジネスにおいてもちょっとした笑いが求められる場面は少なくありません。
そんな時使えるのは、「松」もしくは「竹」の笑いです。
特に「松」の笑いはビジネスにおいて最も効果的で、「竹」の笑いを取ろうとするとよほどお互いの立場が明確になっていないと、聞き手側に「笑っていいのかな・・・?」と思われかねません。
立場が明らかに上の人間が「竹」の笑いを取りに行くと無意識下で上下関係が揺らいでしまいますが、一方で立場の下の人間であれば「竹」は比較的簡単に笑いを生むことができます。
お互いの人間関係を理解した上で、上手に使い分けるようにしましょう。
公の場で使える笑い
結婚式のスピーチなど、見ず知らずの人間に対して笑いを取ることを求められるシチュエーションもいくつか存在します。
この時使えるのは「松」の笑いです。
結婚式のスピーチでしばしば新郎新婦をいじるようなネタを用意する人がいますが、これは間違っています。
なんとなく場で笑いが起きていたとしても「失礼だな」「笑いにくいな」と思う人がほとんどです。
「松」の笑いが取れないのであれば、最低でも自分をネタにして「竹」の笑いを取るようにしましょう。
まとめ
今回は笑いの松竹梅について紹介しました。
今回紹介した笑いの松竹梅の使い分けは一つの例なので、状況や人間関係によって当然ボーダーラインは変わってきます。
それぞれの人とコミュニケーションをとる中で、何がウケて何がウケないのかを自分で見極められるようになりましょう。