面白い話のネタを探し、
オチとフリのバランスを練り練ってついに人前で披露し、
爆笑をかっさらう。
となるはずですが、全然ウケない。。。。というシチュエーションがよくあります。
考えているときと実際に話したときで、ネタと構成は完璧なのに聞き手側の反応に大きな乖離があるとき、
間延び
が原因でスベっています。
この「間延び」さえ抑えられれば、多少スベっても大惨事にはなりません。
ということで今回は面白い話における「間延び」の問題とその対策について考えて見たいと思います。
スベる最大の要因。間延びとは?
今回題材にする「間延び」とは、
面白い話の話出しりからオチに達するまでの時間的な間が長くなりすぎて、
最も笑いが起きそうなタイミングを逸してしまっている状態
を意味します。
この「間延び」という現象は面白い話に限った話ではなく、一発ギャグやモノボケなどどんな種類のネタであったも起こりうる問題点です。
「間延び」が起こるとネタ自体がどんなにオカシな話であっても指数関数的につまらなくなってしまいますし、それが準備したネタであれば自分に対する心理的なダメージは絶大です。
笑いを取りたい人にとって最も注意すべきポイントなのです。
間延びはなぜスベるか
笑いが起きそうなタイミングを逸する状態を「間延び」と称しましたが、
面白い話において”時間”というものが如何に重要なのか?
について考えてみたいと思います。
笑いの基本原則
面白い話だけではなく、ギャグやコントなどのネタにとっても、
聞き手側に急激な「違和感」もしくは「納得感」を与える
ことによって笑いが起こるのです。
みなさん「なんでだよ!」や「な、なるほど!」といった感覚が沸き起こった時に、ついつい笑ってしまった経験はあるのではないでしょうか?
この様な「違和感」や「納得感」が笑いの原材料ですが、「ウケる」「スベる」の明暗をわけるポイントは「急激な」という落差部分です。
今までずっと違和感がなかったところに急に違和感が現れる、
もしくはずっと「なんだこれ・・?」となっていた話に突然それらを全て紐解く納得感が現れる、
といったフリとオチの中に大きな落差を作ることが求められるのです。
間延びとスベリの関係
フリとオチで大きな落差を作るためには大きく2種類の方法が存在します。
- オチの違和感や納得感が十分に大きい
- フリ部分でオチと逆の感情を十分に感じさせている
これらの内、前者の方法は単にオチが面白いどうか?ということなのでテクニックはありませんが、後者の方法はテクニック、特にタイミングなどの時間に関する技術が大きく作用するものなのです。
人の話を聞くとき、多くの場合は最初の1文から始まり、聞き手側の集中力や注意力はどんどん減少していきます。
そのため当然話せば話すほど、フリの部分で感じるべき感情はどんどん薄まってしまうのです。
その一方で話が短くなればなるほど、オチとは逆の感情を聞き手側に感じさせるチャンスを減らしてしまいます。
このようにフリは聞き手側の感情に対するトレードオフが存在するため、聞き手側の感情がもっとも高まるタイミングをちゃんと捉えて話すことが重要なのです。
そしてこのタイミングを逸してしまうと、どんどん聞き手の注意力を減らしてしまい、
スベってしまうのです!
間延びを防止する方法とは!?
それでは聞き手側の感情の高ぶりをうまく捉えて、間延びせずにタイミングよく話す方法を考えて見ます。
相手の反応を見る
聞き手側に合わせてタイミングよくオチまで持っていくのが重要ですので、当たり前ですが相手の反応を見るのが重要になります。
聞き手側の注意力を測定するには
相手の視線と相槌の2つを注目するのが比較的簡単です。
ご想像の通り注意力が減ってくると視線は別の方向に向く様になり、相槌も少なくなってきます。これらが起きてきた場合はすでに間延びしてタイミングを逸してしまっているのです。
30秒以内で話せるか
相手の反応を見て話すという方法だと、すでに間延びした時にしか気付けないため、「間延びしないで話す方法」とは言えません。
そこで間延びしないで面白い話を話し切るためのチェックポイントとして、
30秒以内で話す
というものを紹介します。
日常会話の様な状況で、特に大人数いる場合は聞き手が持てる集中力はおよそ30秒と言われています。
つまり30秒以上話そうとするとどんどん間延びしてしまうのです。
どんなに面白いオチが用意してあったとしても、原則としては30秒以内に必ず落とすことを考えて構成を練って見ましょう。
比喩や具体例を3つづつ用意する
30秒以内に落とす構成をしっかり練れたとしても、状況によっては構成通りに話しが進められない可能性もあります。
そんな時に柔軟に話の長さをコントロールできるよう、話の中に切り貼りできる余白を残しておくことが重要です。
そこでおすすめなのが、
フリの事件や感情に対する比喩や具体例を3つづつ用意する
ということです。
比喩や具体例というのはフリに対する理解度を肉付けする内容であって、本筋を理解するのには必須ではありません。
たとえば「ビックリした」という感情を理解してもらうのに「どのくらいビックリしたか」や「どんなことがあってビックリしたか」を複数用意し、
状況に応じて出し入れすることができれば、話の長さをコントロールすることができるのです。
ただし相手の状況に応じてコントロールするのはかなり難しい技術なので、まずは30秒以内に落とすということに注目して構成を練った方がいいと思います。
まとめ
今回は「間延び」ということに注目して面白い話の方法について考えて見ました。
自分自身会話していて間延びでスベることが多々あるので、今後1つのテーマに対し30秒以上かけないということを意識して話したいです。